パイオメトラ 子宮蓄膿症

今回は わんちゃんや ねこちゃんの 子宮に

膿が たまる 病気の お話です。

子宮や卵巣の摘出を なさらず 8歳ぐらいになりますと

ホルモンの関係で 子宮が 炎症を起こし 化膿する病気を

発症しやすくなります 。

また 子宮蓄膿症は ホルモンの関係だけでなく

わんちゃんや ねこちゃんは 尿の出るところと 子宮につながるところが

同じ場所ですので

膀胱炎など 尿路感染症による 細菌が 子宮に感染を起こす事も

あるかと思います。

今回の わんちゃんは 

ペキニーズで 9歳になる 女の子でした。

1週間 食欲がなく 水ばかり飲んでいる。

発情があったが 出血量が いままでの 発情による出血とは異なり

かなりの量の 出血がみられた。

と ご来院なさいました。

検査により 子宮蓄膿症と 膀胱結石 低栄養状態 がわかりました。

この子は ワクチンのアレルギーがあり、体質を心配し

避妊手術が できなかったことも 病気の原因です。

子宮蓄膿症は 膿の袋が お腹の中にあるのですから

血液に 細菌が入り込み 敗血症を起こし 多臓器不全になる事もあります。

また 子宮が 膿の量にたえきれず お腹の中で 破裂し 腹膜炎や

臓器の感染症 を 引き起こすこともあり 恐ろしい病気です。

今回のわんちゃんは 長くフィラリア予防を なさっておられなかったのですが

フィラリアに感染していなかったのが 不幸中の幸いでした。

万が一 フィラリアに感染していますと 当然 心臓がフィラリアの寄生により

心不全となりますので 麻酔に たえることが できなくなります。

病気になった時 手術や 検査などで 麻酔や入院が 必要になる可能性もありますから

フィラリア予防や ワクチン接種 等の基本的な 予防は とても 重要です。

1週間、食事がとれず アレルギーも ある子でしたが

なんとか 手術も無事に終わり 元気に なりました。

ぞっとする写真をのせてしまい 恐縮いたしますが 4.5キロほどの体重のわんちゃんの お腹のなかに こんなに大きな膿の袋を かかえていたのです。

大変なことです。

上の写真に写っている鉗子は 長さが15センチありますから 大きさの比較が

できるかと思います。

百聞は一見に如かず

わんちゃんや ねこちゃんの オーナー様の ご参考になれば 幸いです。

いつもは元気なわんちゃんや ねこちゃんでも

急な病になることは あります。

そんな時 常日頃から ワクチンや 寄生虫の予防を なさっていますと

手術や 急な入院でも 安心ですよね。。。。

今回も 無事に 元気になり 本当に 良かったです。

PAGE TOP