今回は寄生虫卵のお話です。

↑の写真は、糞便検査で検出致しました回虫とマンソン裂頭条虫の卵です。

回虫は、線虫類に分類されます。

回虫は、消化管内だけでなく、体内の色々な臓器をめぐり、

最終的に消化管内で落ち着きます。

回虫が感染している猫ちゃんの症状と致しまして、

下痢、嘔吐（重度寄生の場合）、元気・食欲の低下などです。

ただ、症状が出ない猫ちゃんもいます。

回虫に感染する原因と致しまして、

すでに感染している別の猫ちゃんの便や回虫に感染しているネズミや鳥、

ミミズやゴキブリを捕食することで感染します。

また子猫の場合、母子感染と言いましてお母さんのお腹の中にいる時に

感染する事もあります。

さて次は、マンソン裂頭条虫です。

症状と致しましては、食べても食べても痩せる、下痢、嘔吐

などです。ただ、マンソン裂頭条虫も症状がない場合もあります。

マンソン裂頭条虫に感染する原因と致しまして、蛇やカエルを捕食することです。

最後に日本海裂頭条虫です。

日本海裂頭条虫はマンソン裂頭条虫と同じ、条虫類に分類されます。

日本海裂頭条虫は「サナダムシ」とも呼ばれています。

主な感染源は、サケ、マス類の生食によるものです。

症状と致しましては、慢性の下痢、消化障害などです。

ただ、日本海裂頭条虫も症状がない場合もあります。

消化管内寄生虫は　症状が出ないこともありますし

ごくたまに　軟便になる。また、ごくたまに　嘔吐する

こともあり　検便（便の検査）をしないと　わからないこともありますので

定期的な　便の検査を　なさると　安心です。

また　わんちゃんや　猫ちゃんに　もし、今までのお話の中の症状がありましたら、

お問い合わせください。