今回は、4歳のオス猫のストラバイト結石のお話です。
ストラバイト結石とは、尿路に形成される石のような
物体を表し、尿路結石症を引き起こす結石です。
なぜ、ストラバイト結石になってしまうのか、、
その要因といたしましては、尿のpHがアルカリ性に
傾く、高マグネシウム、リンの多いフードを食べている、
膀胱炎など下部尿路の炎症、水分摂取量が少ない、
5歳未満の猫、室内飼育などがあります。
症状は、無症状な場合もありますが、トイレに行く回数が
増える、頻繁にトイレに行くが尿が少ししかでない、
トイレでうずくまっている、尿をする時に痛がっている、
尿を排出する部分を舐める、
血尿が出る、トイレ以外の場所で粗相をするなどです。
また、重篤な場合は 尿毒症をひきおこします。
今回の猫ちゃんは、このような症状はなかったようで
たまたま、診察の時に尿をしてくれたので検査を致しました。
採取した尿を顕微鏡で見た所、たくさんストラバイト結石がでておりました。
念の為レントゲンを撮りましたが、まだレントゲンに映るほどの大きさの
結石は無く、食事療法となりました。
3ヶ月食事療法を続けて頂きます。
缶詰やパウチタイプなどのウエットタイプの食事に
切り替える事で、猫ちゃんに水分を摂らせる事も出来ます。
また、運動をさせる事、トイレを常に清潔にしておく事、
トイレの数を増やす事なども効果的です。
ただ、結石が5mm以上になるとレントゲンにも映り、食事療法ではなかなか厳しい
のでその場合は、膀胱を開けて摘出になります。
結石を溶かす食事を食べて、早く良くなるといいですね。
飼い主様、少しでも猫ちゃんの尿について違和感や
不安を感じましたら、すぐに当院にお問い合わせください。