今回は、猫ちゃんのストラバイト結石のお話になります。
ストラバイト結石は猫ちゃんだけでなくわんちゃんにも
みられます。
ストラバイト結石というのは尿がアルカリ性になり、初めは本当に
目に見えない小さな結晶から作られ、その結晶が徐々に集まって
結石になり尿路結石の原因になってしまうのです。
尿路結石になってしまうと、尿路が閉塞(尿が出なくなる)し
尿を作っている腎臓にも負担がかかり尿から排出されるはずの
毒性物質が体に回ってしまうと命を脅かす恐れがあります。
この写真は尿をすごい速さで回転をかけ、その遠心力で結晶を一ヶ所
に集めたものです。この白い固まりが結石になるのです。
この白い固まりを顕微鏡でみると…
顕微鏡の画面いっぱいにストラバイト結石がありました。
この結晶が結石になると考えただけでも恐ろしいですね。
ではなぜストラバイト結石になってしまうのか?
その理由は食事と膀胱炎の2つが大きな要因になっています。
①食事では、野菜や果物、おやつなど塩分を多く含むもの。
高マグネシウムのフードを食べているわんちゃん、猫ちゃんです。
また、水分摂取量が少なく、室内飼育をしていることも要因と
されています。
②膀胱炎では、膀胱内に感染した細菌により尿のpHがアルカリ性
に傾きストラバイト結石ができやすくなります。
症状としては頻尿、血尿、尿に粒が混ざっている、尿が出ない
食欲不振などがあります。
また、尿結石はストラバイト結石だけではなく
シュウ酸カルシウム結晶、尿酸塩など様々な種類があります。
飼い主の皆様、少しでもわんちゃん、猫ちゃんの尿について違和感や
不安を感じましたら、すぐに当院にお問合せ下さい。