今回は 癒着のお話です。
癒着は 本来なら付いてはいけないのに くっついてしまっている事
ですが
今回は 膀胱と 子宮が癒着をしてしまい 病気を引き起こす
原因となりました。
通常ですと 膀胱は子宮とは 離れていますが
度重なる膀胱炎のためなのか 膀胱が子宮と癒着を起こしていました。
わんちゃんも ねこちゃんも 子宮の出口と 膀胱の出口は
両方とも 膣に開口していますので
子宮からの細菌は 膀胱に入りやすく
膀胱からの細菌は 子宮に入りやすいのでしょう。。。
このわんちゃんは 膀胱炎と 子宮の炎症を併発していたため
開腹し 卵巣子宮摘出術を致します際に 癒着をはがし膀胱は温存
致しました。
閉腹し 終了。
癒着が起こっている場所は 通常とは血管の走行や 臓器の位置が
ことなりますので とても大変な手術です。
今回は 摘出予定の子宮と卵巣の 血管を先に結紮し
血流を遮断いたしまして 膀胱との癒着をはがしました。
また わんちゃんは 膀胱と子宮がくっついていたために
膀胱が完全に収縮できず 尿がいつも 最後まで出ず
膀胱炎の原因にも なっていたのだと思います。
病気は また 別の病気を引き起こす原因となるのを
痛感致しますね。😭